フランス人大物俳優のアラン・ドロン。
絶世の美男子として有名で、83歳になった2019年にはカンヌ映画祭で名誉パルム・ドール賞を受賞している名俳優です。
俳優としては引退してしまいましたが、アラン・ドロンはいったいどんな名ゼリフを残しているのでしょうか?
Je fais très bien trois choses : mon métier, les conneries et les enfants. |
私ができる3つの得意なこと。 |
得意なことは子作り!?・・なんともお茶目ではありませんか!
アラン・ドロンの名言、そして映画のなかの名セリフは一体どんなものなのか探っていきましょう!
アラン・ドロン出演映画の名ゼリフ
アラン・ドロンが出演した映画のなかにも、名言ならぬ名セリフがあります。
『太陽がいっぱい(Plein Soleil)』トム・リプレー役
Si, c’est le soleil qui tape. Mais à part ça, je me suis jamais senti aussi bien. |
いや、日差しが強いね。 |
『太陽がいっぱい』のラストシーンです。
疲れてくつろいでいたアラン・ドロンに対して、カフェの従業員が「具合でも悪いんですか?」と聞いたところ、答えたセリフ。
このセリフだけは別に名言ということも無いんですが笑、とても印象的なラストなので有名な名台詞です。
『山猫(Le Guépard)』タンクレディ役
Si nous voulons que tout reste pareil, il faut que tout change. |
今と変わらずに生きて行きたいなら、すべてを変えなければならない。 |
こちらは21世紀の現代でもビジネスシーンや政治の世界などで聞くセリフですね。
「現状維持を願うなら変化しなければならない」というのは、いつの時代でも真理なのでしょう。
俳優の仕事・芝居に関するアラン・ドロンの名言
Pour les acteurs et pour les chefs d’Etat, il n’y a pas d’âge pour la retraite. |
俳優と大統領には「定年退職」という年齢は無い。 |
アラン・ドロンは俳優という職業にとても誇りを持っていました。
数々の名言から、その情熱が読み取れます。
Tout ce que j’ai fait au cinéma, je l’ai vécu. |
映画で演じたすべてのことは実際に体験したことだ。 |
戦争も恋愛も、友情や裏切りも、すべてアラン・ドロンは人生で体験していたこと。
複雑な家庭で育った暗い幼少期があったからこそ、
『太陽がいっぱい』のように、どこか陰のある演技が冴えるのかもしれません。
Comme je le dis souvent, je ne suis pas un comédien : je ne joue pas, je vis. |
いつも言っているように、私は役者ではない。 |
役を演じているのではなく、役を生きているということ。
それだけ真剣に役に入り込んでいたからこそ、ただの二枚目俳優で終わらず、後世に名を残せたんですね。
Le comédien a la vocation : il a suivi des écoles, est formé, fait du théâtre. Un acteur, c’est un accident…. |
舞台役者というのはそもそも資質がある。 |
ここで言うフランス語の「Le comédien(コメディアン)」という単語は、
日本で言う「コメディアン=お笑い芸人」ではなく、演劇などの舞台役者のことを指します。
フランスで舞台役者になるためには、中学・高校の進路で演劇学校に通い、地道にお稽古や練習を重ねるのが伝統的。
でも映画界の俳優というのは、そうした修行の道を通って来ていないんだ、ということを伝えています。
また、SMAP×SMAPに出演していた際にも、以下の名言を残しています。
我々の様な好きなことを仕事にしている人間にとって悩んでいる暇などないんだ。 世の中には好きなことを仕事にできる人は少ないんだ。 好きなことを仕事にできるだけで幸せに思わなきゃ。 |
仕事に対する前向きで感謝の気持ちが現れています。
人間性が素敵ですね。
お次はアラン・ドロンの人生観について、名言を通して見ていきましょう!
人生観に関するアラン・ドロンの名言
Je n’ai pas vraiment peur de la mort. Je pense à la vie. |
死ぬことはそんなに怖くない。 |
前向きで、今を生きることに精一杯ということですね。
今この瞬間をどう生きるかということを真剣に考えていれば、おのずと死に対する恐怖感は軽減されていくのかもしれません。
Tu crois en Dieu, tu n’y crois plus et quand tu as un gros problème, tu pries quand même… |
君は神を信じているけどさ。 |
生粋のフランス人であるアラン・ドロンはカトリック信者です。
でもこんな冗談を言える、皮肉屋の一面も持っています。
Un ami ? C’est quelqu’un à qui on peut téléphoner à trois heures du matin en disant qu’on vient de commettre un crime et qui vous répond seulement : Où est le corps ?. |
友だち? |
アラン・ドロンにとっての友だちは、つるむ相手ではなく、
いつどんな状況でも親身になってくれる相手のことなのでしょう。
『さらば友よ』『ル・ジタン』など、男の友情系に良い作品が多いアラン・ドロンならではの名言ですね。
J’ai tout connu et j’ai tout recu. Mais le vrai bonheur, c’est donner. |
私はすべてのことを知ったし、すべてのものを受け取った。 |
不遇な少年期から一転、多くの美女から愛され、名声や資産も手に入れたアラン・ドロン。
人生の酸いも甘いも知り尽くした男ですが、本当の幸せとは与えることだと断言するとは、
やっぱり見た目だけじゃなく、中身もかなり格好良いです!
恋愛に関する名言
En amour, on doit tout oser si on aime vraiment. |
恋愛というのは、もし本当に好きなら何でもかんでもやってみないといけないよ。 |
好きな相手には色々と手を変え品を変えてアプローチしてみようということ。
アラン・ドロンも好きな女性には積極的だったのでしょう。
J’aime qu’on m’aime comme je m’aime ! |
僕が、自分を愛するのと同じように人も僕のことを愛してくれるのが好きだ。 |
これ、大人の男が言っちゃいます?笑
要は、「僕自分のこと大好きだから、僕と同じように僕のこと愛してね」ってことですよね。
こんなふうに公言するところが可愛いというか・・・かなり愛されキャラだったのでは?
アラン・ドロンってハードボイルドなイメージと裏腹に、ずいぶん人間味がありますね笑。
彼が俳優としてデビューに至る経緯ですが、何人もの女性のサポートがあったようです。
実際に本人が証言しています。
以下、2019年5月カンヌ映画祭で名誉パルム・ドール賞を受賞時の言葉をどうぞ。
Si je n’avais pas rencontré les femmes que j’ai rencontrées, je serais mort. Les femmes m’ont aimé, elles ont voulu que je fasse ce métier et ce sont elles qui se sont battues pour que je le fasse. Sans elles, je ne serais pas là aujourd’hui |
私がこれまで出会った女性たちにもし出会っていなかったら、私は死んでいたでしょう。 |
こんな場面でも、女性への敬意を忘れないところがやっぱりファンの心を掴むのでしょうね。
それにしてもこのとき83歳ですよ、お歳の割にとてもしっかりされていますね!
まとめ
フランス映画を代表する名俳優アラン・ドロンの名セリフをお届けしました。
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