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『12ヶ月の未来図』視聴後の感想とあらすじ|フランス映画

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フランス映画『12ヶ月の未来図』(原題:Les grands esprits:レグランゼスプリ)はもう観ましたか?

こころ温まるヒューマンドラマで、観たあとほっこりしました。

どんな映画なのかあらすじや私の感想とともに、学べるフランス語表現も載せましたので見ていってくださいね。

この映画がおすすめな人
  • フランス語学習者 中級者~上級者
  • フランスで子育て中の方
  • フランスの社会問題・教育格差に興味がある方

▼予告編の動画(2分20秒)はこちら

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『12ヶ月の未来図』はどんな映画?あらすじ(ネタバレなし)

2017年にフランスで上映された『12ヶ月の未来図』。

内容を一言で要約すると、男性の教師と中学生の生徒たちの成長を描くヒューマンドラマです。

”フランス映画”と聞くとオシャレなイメージですが、残念ながらイケメンや美女は出てきません。

でも心温まるストーリーなんです。

『12ヶ月の未来図』あらすじ

フランス・パリの名門高校「アンリ4世高校」のベテラン教師である中年男性、主人公フランソワ。

エリート教育が生業だったのですが、意図せずパリ郊外の中学に送り込まれてしまいます。

そこは移民の子供ばかりの荒れた中学。

ショックを受けつつも、投げ出すことなく、ベテラン教師が問題児たちと向き合っていく・・・。

そんなお話です。

『12ヶ月の未来図』をフランス在住者が観た感想

映画を観たあとに思ったのは、

「え~!フランスの教育環境ってここまでひどかったの!?」

でした。

これが現代フランスで起きているリアルなのかと。

こんな教育現場だからきちんと教育を受けられず、ますます格差が広がり、犯罪が起きる理由にも繋がるのか、と全てに納得がいきました。

いちおうフランスでは法律として基本的人権が尊重されており、公立の教育なら学費は無料。

お金がなくてもフランス人なら学校に行く権利があります。

でも通学を続けられるかどうかは本人の環境次第ですよね。

こりゃ格差は簡単には無くならないな、と思える現実がこの映画を観て実感できました。

この映画を作った監督も、問題提起になればと思って本作品を作られたようですね。

日本人には関係ない?

フランスの教育環境なんてまったく関係ないように思える日本にとっても

「移民受け入れの先輩国フランスと同じ失敗をしないように」とのメッセージが込められています・・!

日本も人口が減っていき、海外から移住者を増やしていますよね。

これが現実なんです。

一人でも多くの方に観ていただきたい作品だと思いました。

『12ヶ月の未来図』の概要

原題『Les grands esprits』について

『12ヶ月の未来図』、フランス語の原題は『Les grands esprits(レ・グラン・ゼスプリ)』。

実はこの言葉、フランス語のことわざとしてこんな意味があるんですね

les grands esprits se rencontrent

似たような考えの持ち主たちが出会う

フランスの慣用句

フランス語の原題の意味を含めると、「先生と生徒の魂の出会い」というニュアンスが込められていると解釈できます。

使われている主な曲

エンディングで生徒たちが歌っていた曲はフランス・ギャルの「Si maman si 」。

知っている方も多かったのではないでしょうか。

エンディング曲:France Gall – Si maman si 

フランス人歌手のフランス・ギャルが1977年に歌った曲です。

挿入曲:Billy Joel – Uptown Girl

こちらも有名なビリー・ジョエルの「 Uptown Girl (アップタウン・ガール)」。

挿入曲:Mary Hopkin – Those Were The Days

1970年代に大ヒットしていた女性シンガーソングライターのメリー・ホプキンの「Those Were The Days」もありました。

監督はオリヴィエ・アヤシュ=ヴィダル

1969年生まれのオリヴィエ・アヤシュ=ヴィダル監督。

『12ヶ月の未来図』の視聴方法

『12ヶ月の未来図』を視聴するなら、DVDまたはアマゾンプライムで観ることができます。

『12ヶ月の未来図』で出てくるフランス語表現を学ぶ

フランス語学習者にとってこの映画の見どころは、正しいフランス語と、くだけたフランス語、その両方が聞けること!

主人公の教師フランソワはエリート高校の国語教師だけあって、綺麗で正しいフランス語を話しています。

わたしたちも綺麗なフランス語を話せるように、フランソワの授業を受けるような気持ちで映画を観ると面白いですよ。

映画の出だしでは、フランソワってエリートを鼻にかけた、イヤな感じがするおじさんでしたけどね(笑)。

対して、移民の子どもたちはくだけた(崩れた)フランス語を使っています。

実際にフランスで生活してみると、こうしたくだけたフランス語を耳にするシーンはとても多い!

フランス語の話し方ひとつで、きちんと教育を受けた人なのかどうかがわかります。

フランスに滞在する機会があるなら、くだけた大衆フランス語も聞き取り、理解できるようになると、現地でかなり便利になりますね。

フランス語表現「ごめんなさい」「大変失礼いたしました」

Je vous pris de bien vouloir m’excuser.(ジュヴ プリ ドゥ ビヤン ヴロワール メクスキュゼ)

謝罪の表現の一種ですが、いちばん丁寧な言い方です。

この映画では何度も出てきます。

ビジネスシーンや、友人関係でも、ここぞというときに言えるようになると、きちんと教育を受けた人なんだなとフランス人の見る目が変わります。

とはいえ、あまり使用頻度は高くありません。

むしろ日常生活でよく使うのは

Pardon. (パードン)

Excusez-moi.

この2つを覚えておけば間違いありません。

チンピラのフランス語表現

これは映画のなかで、授業中「トイレに行きたい」と生徒が言ったときのフランス語表現です。

「Sur la tête de ma mère, je voudrais faire pisser」

直訳すると、「母の頭の上で、トイレ(小)をしたい」となり、意味不明です(笑)。

Sur la tête de ma mère・・・(シュール ラ テット ドゥ マ メール)

この表現はフランスの貧民層がよく使っていた(使っている)表現。

もともとは人気ラッパーの歌詞から来ているようです。

一般人同士の会話では出てこない表現ですが、治安の悪い地域や、いきがっている若者の間では使われるようです。

私もこの映画を観るまで聞いたことありませんでしたが、フランス人夫によると「チンピラが言うイメージ」があるみたいです。

まとめ

『12ヶ月の未来図』を観てどんな感想をお持ちになりましたか?

フランスはきらびやかな印象があるかもしれませんが、リアルではこうした格差があるのも事実。

留学や移住を検討される方は是非一度 『12ヶ月の未来図』 を見てみてくださいね。

アマゾンプライムならプライムビデオで視聴可能です。

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