映画で勉強

フランス映画『12ヶ月の未来図』は現代フランスの縮図

2019年4月6日に日本公開されたフランス映画『12ヶ月の未来図』(原題:Les grands esprits:レグランゼスプリ)はもう観ましたか?

※2019年5月17日(金)まで上映中です。

この映画、フランス語学習者ならぜひともフランス語の音声と字幕で観ていただきたい作品です。

※下の動画(2分20秒)↓↓↓は予告編です。

『12ヶ月の未来図』はどんな映画?あらすじ(ネタバレなし)

2017年にフランスで上映された『12ヶ月の未来図』。

内容をひとことで要約すると、男性の教師と中学生の生徒たちの成長を描くヒューマンドラマです。

”フランス映画”と聞くとオシャレなイメージですが、残念ながらイケメンや美女は出てきません(笑)!

でも心温まるストーリーなんです。そのうえ、様々なフランス語が聞ける映画になっております。

ですので、フランス語学習者にとっては必見な映画なんですよ。

『12ヶ月の未来図』あらすじ

フランス・パリの名門高校「アンリ4世高校」のベテラン教師である中年男性、主人公フランソワ。

エリート教育が生業だったのですが、意図せずパリ郊外の中学に送り込まれてしまいます。

そこは移民の子供ばかりの荒れた中学。

ショックを受けつつも、投げ出すことなく、ベテラン教師が問題児たちと向き合っていく・・・。

そんなお話です。

フランス語で学ぶ『12ヶ月の未来図』

フランス語学習者にとって、この映画の見どころのひとつは、正しいフランス語と、くだけたフランス語、その両方が聞けること!

主人公の教師フランソワはエリート高校の国語教師だけあって、綺麗で正しいフランス語を話しています。

わたしたちも綺麗なフランス語を話せるように、フランソワの授業を受けるような気持ちで映画を観ると面白いですよ♪

映画の出だしでは、フランソワってエリートを鼻にかけた、イヤな感じがするおじさんでしたけどね(笑)。

対して、移民の子どもたちはくだけた(崩れた)フランス語を使っています。

実際にフランスで生活してみると、こうしたくだけたフランス語を耳にするシーンはとても多い!

そして話し方で、きちんと教育を受けた人なのかどうかがわかります。

フランスに滞在する機会があるなら、くだけた大衆フランス語も聞き取り、理解できるようになると、現地でかなり便利になります。

この映画で学びたいフランス語表現「ごめんなさい」「大変失礼いたしました」

[aside type="normal"]Je vous pris de bien vouloir m'excuser.[/aside]

謝罪の表現の一種ですが、いちばん丁寧な言い方です。

この映画では何度も出てきます。

ビジネスシーンや、友人関係でも、ここぞというときに言えるようになると、きちんと教育を受けた人なんだなとフランス人の見る目が変わります。

とはいえ、あまり使用頻度は高くありません。日常生活でよく使うのは

Pardon.(例:肩がぶつかったときなど)

Excusez-moi.(道を通してほしいときなど)

この2つを覚えておけば間違いありません。

おまけ:チンピラのフランス語表現

これは映画のなかで、授業中「トイレに行きたい」と生徒が言ったときのフランス語表現です。

「Sur la tête de ma mère, je voudrais faire pisser」

直訳すると、「母の頭の上で、トイレ(小)をしたい」となり、意味不明です(笑)。

[aside type="normal"]Sur la tête de ma mère・・・[/aside]

この表現はフランスの貧民層、チンピラなどがよく使っていた(使っている)表現のようで、もともとは人気ラッパーの歌詞から来ているようです。

サラリーマンなどの会話では出てこない表現ですが、治安の悪い地域や、粋がっている若者の間では使う表現のようですね。

私もこの映画を観るまで聞いたことありませんでしたが、フランス人旦那によると「チンピラが言うイメージ」があるみたいです。

映画を観た感想

この映画を観たあとに思ったのは、「え~!フランスの教育環境ってこんなにひどいの!?」でした。

これが現代フランスで起きているリアルなのかと。

こんな教育現場があるから、ちゃんと教育を受けられず、格差が広がり、黄色いベスト運動が起きる理由にも繋がるのか、と。

もちろんフランスでは基本的人権が尊重されているので、公立の教育なら学費は無料。給食費のみ。学校に行く権利はあります。

でも行くことはできるけど、続けられるかどうかは本人の環境次第。

格差は簡単には無くならないだろうな、と思える現実が横たわっている。

今まさにマクロン大統領が改革しようとしています。

この映画を作った監督も、問題提起になればと思って作られたようです。

そして日本の方へ「移民受け入れの先輩(フランス)と同じ失敗をしないように」とのメッセージを込められています・・。

本当、一人でも多くの方に観ていただきたい作品だと思いました。

原題『Les grands esprits』について

フランス語の原題は『Les grands esprits』。「レ・グラン・エスプリ」と読みます。

実はフランス語のことわざのような慣用句に、似たような考えの持ち主たちが出会う、という意味の

les grands esprits se rencontrent

という表現もあるので、先生と生徒の運命の出会いというイメージかなと私は解釈しました!

スポンサーリンク

-映画で勉強

Copyright© fragoreine , 2020 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.