フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」が怖いってホント?
そうなの!歌詞の日本語訳を載せたから是非見てみてね!
オリンピックやサッカーW杯などで聞く機会のあるフランスの国歌「ラ・マルセイエーズ(La Marseillaise)」。
実はビートルズの「All You Need Is Love」のイントロで使われたりと、世界的にも知名度の高い国歌なんですよね。
でも実はめちゃくちゃ残酷な歌詞だって知っていましたか?
なぜなら、フランス革命で自由を勝ち取った背景をもとにした歌詞だから。
この記事ではフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」の歌詞の意味と日本語訳、日本人でも簡単に歌えるようにカタカナ表記もあわせてご紹介します。
日本語に和訳!フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」歌詞が怖い
怖いと評判のフランス国歌、その理由は、歌詞に隠されています。
ラ・マルセイエーズを日本語に和訳したので、ぜひ一読ください!
フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」歌詞の日本語和訳
祖国の子どもたちよ、栄光の日がやってきた!
我らに向かって、暴君の血塗られた軍旗がかかげられた
血塗られた軍旗がかかげられた
獰猛(どうもう)な兵士たちが、野原でうごめいているのが聞こえるか?
子どもや妻たちの首をかっ切るために、
やつらは我々の元へやってきているのだ!
武器をとれ、市民たちよ
自らの軍を組織せよ
前進しよう、前進しよう!
我らの田畑に、汚れた血を飲み込ませてやるために!
ひ、ひええ~!なにとぞ女子供にはお手柔らかに~
おどろおどろしい箇所を赤字にしてみると、ヤバさがお分かりになるでしょうか。。
うーん、確かに”血なまぐさい”歌詞だね
特にこの2箇所に注目です。
- 子どもや妻たちの首をかっ切るために
- 我らの田畑に、汚れた血を飲み込ませてやるために
一体なぜ、こんなに残酷な歌詞になってしまったのでしょうか。
残酷な理由は、「ラ・マルセイエーズ」が生まれた由来にあります。
残酷な理由は由来にあった!フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」
フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」が生まれた背景は、18世紀のフランス革命戦争です。
フランス革命戦争ってあのナポレオンの?
1792年から1799年にかけてフランス革命をめぐってフランスと欧州諸国で繰り広げられた戦争
このラ・マルセイエーズはフランス軍隊の士気を上げるために作られた軍歌なんです。
作曲したのはアマチュア音楽家だったクロード隊長です。
いったんは1795年にフランス国歌として制定されたのですが、初代ナポレオンやルイ18世、ナポレオン3世などが、この国歌斉唱をたびたび禁止にしていたんです。
でもフランス革命によって自由を勝ち取ったフランスは、最終的に「ラ・マルセイエーズ」を国歌として制定。
第三共和制成立後の1879年にフランス共和国の国歌として制定したのでした。
そういえば君が代はいつ出来たの?
1880年に国歌として制定されているから同時期だね
次に、ラ・マルセイエーズの歌を実際に聞けるYoutubeと、歌詞を用意したので、もしフランス国歌斉唱したい方は是非試してみてください。
「ラ・マルセイエーズ」歌詞カタカナ表記とフランス語原文
ラ・マルセイエーズはフランス語で歌われているので、歌詞をカタカナ表記になおしてみました。
以下にフランス語の歌詞原文も載せているので、もしラ・マルセイエーズを歌ってみたい方は参考にしてみてくださいね。
①「ラ・マルセイエーズ」歌詞カタカナ表記
「ラ・マルセイエーズ」
アロンゾンフォン ド ラ パトリ
ルジュール ド グロワール エタリヴェ
コントル ヌ ド ラ ティラニーレトンダール ソングロン エルヴェ
レトンダール ソングロン エルヴェエトンデ ブ ダン レカンパーニュ
ムジー セ フェロス ソルダイル ビエンヌ ジュスク ダン ヴォ ブハ
エゴルジェ ヴォ フィス ヴォ カンパーニュ~以下繰り返し~
オ ザーム シトワイヤン
フォルメ ヴォ バタイヨンマルション マルション
カン ソン アンピュール
アブリューブ ノ シロン
②「ラ・マルセイエーズ」歌詞のフランス語原文
La Marseillaise:
Allons ! Enfants de la Patrie !
Le jour de gloire est arrivé !
Contre nous de la tyrannie,L’étendard sanglant est levé ! (Bis)
Entendez-vous dans les campagnes
Mugir ces féroces soldats ?
Ils viennent jusque dans vos bras
Égorger vos fils, vos compagnesAux armes, citoyens !
Formez vos bataillons !Marchons, marchons !
Qu’un sang impur…
Abreuve nos sillons !
ラマルセイエーズはビートルズも暁星学園でも歌ってる!
ビートルズ「All You Need Is Love(オール・ユー・ニード・イズ・ラブ)」で使用
ビートルズの「All You Need Is Love(愛こそはすべて)」のイントロでラ・マルセイエーズが使われています。
なぜでしょうか?
「All you need is love」は愛と平和への賛歌としてジョン・レノンが作りました。
この曲は、「愛こそがすべて」(血に血で報う戦いはもうお終いにしよう、できることは全てやってきた)仕返しや戦いを超えたところにしか愛は無いというメッセージが込められています。
革命と暴力への賛歌である「La Marseillaise」を冒頭に紹介・引用することによって、安易に勘違いされやすい「恋愛の愛」ではなく、「平和の愛」だと伝えたかったのかもしれません。
私立「暁星学園」では「ラ・マルセイエーズ」を歌う
東京の私立男子校「暁星学園」では、始業式で暁星学園の校歌のほかに「ラ・マルセイエーズ」を歌うそうです。
なぜかというと、暁星学園はフランス系のミッションスクールなので、英語のほかにフランス語の授業もあります。
国際人としての教育の一環としてフランス語や、フランスの文化を学べるんですね。
暁星学園って香川照之さんの出身校だよね
そう香川照之さんフランス語喋れるよね
東京都千代田区にある私立の学校。
幼稚園・小学校・中学・高校までの一貫校。
フランス現地の子どもたちも「血なまぐさい国歌」を歌う?
暁星学園の子どもたちもラ・マルセイエーズを歌うのですから、フランス現地の公立校ではフランス国歌を学ぶのかというと・・・
実は、否!
ラ・マルセイエーズは歌いません。
フランスの子どもたちは「ラ・マルセイエーズ」を義務教育で学ぶことはありません。
フランスではナショナリズム(愛国主義)と「子供の教育」は完全に分断されているんですね。
宗教もキリスト教・イスラム教・ユダヤ教とさまざまな宗教を持つ人種が混在している移民の国ならではでしょう。
よって、フランス人はフランス国歌を教育課程で学ばせることはありません。
じゃあいつ学ぶの?
テレビなどで自然に学ぶ感じみたいよ
フランスの国歌についてのまとめ
フランスは”花の都パリ”を首都に持つオシャレな国というイメージがありますが、フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」はかなり血なまぐさい、残酷な歌詞でしたね。
オリンピックやワールドカップなどの世界的な舞台で「ラ・マルセイエーズ」を歌わない選手もいます。
ポリシーに反するから、あえて歌わないという選択をしているのかもしれません。